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2012.02/13(Mon)

禁煙キャンペーンの謎 日本パラドックス(6)

Smoking, Health & Personality (H. J. Eysenck)の初版は1965年で、Eysenckの死後、2000年に再出版されていたようです。その序言をチュービンゲン大学医学心理学準教授Stuart Brodyが書いており、Google Bookで読むことが出来ます。ちょっと訳出してみました。生硬な訳文で、誤訳もあるかもしれませんが、このような考え方も世の中にはあるのだということを紹介する意味で、ここに掲載します。なお、訳出文(グリーン色)のなかで赤字にした部分は私による強調です。

本書でアイゼンクは、文献を批判的にレビューするだけではなく、心理学的要因が喫煙よりもずっと強力な心臓病や癌の予言因子であることを示した縦断研究を紹介し、心理学的介入が死亡率を半減させられることを実証している(これとは対照的に、大量なキャンペーンはひとびとに喫煙やコレステロールを控えるように熱心に勧めているが、健康促進について実証的な証拠を示すことが出来ていない)。彼はまた、数百万の死を喫煙に帰属させる因習について偶像破壊的に攻撃している。

この序文を執筆している時点で、アメリカ弁護団はタバコ会社のextortionに関し、10億ドルの損害賠償を収奪している。そこでは、被告人は貧困者の健康損失過剰分に責任を負うとされている。 弁護団の民主党への寄付のほか、国立がん研究所とアメリカ癌協会のような名目上の慈善団体の間には特筆すべき財政的な癒着がある。そこでは税金によって作られた政治的な同盟がある(Cancerscamに詳述されている)。研究者の研究資金と名声もまたこの党路線に従うかどうかに大いにかかっている。こうした影響力に比べると、たばこ会社はほとんど賄賂性とは無縁である。

しかし、カネは人々が戦争を遂行する唯一の理由ではない。ちょうど、宗教、クラン、ナショナリズムが強欲よりももっと死者を生んだかもしれないように、イデオロギー防衛は科学を攻撃する基礎になっている。巨大企業を消滅させることはあるものにとっては魅力的なのだ。それはちょうど、究極の悲劇を(なんらかの外的な障害には当てはまらないにしても)永久に遅延できるという考えが魅力的であるように、だ。

私の著作において別の文脈で記述したように、リスク因子疫学は政治目的のために操作されてきた喫煙者は非喫煙者といくつかの重要な点で異なる傾向にある(準最適自己規制に通じるパーソナリティ性向、低教育、低収入、低栄養、娯楽的なドラッグ使用の傾向、等)。こうした違いを完全に調整出来なければ、責任のすべてが惜しみなく喫煙に与えられることになる。

驚くべきことではないが、「喫煙、健康およびパーソナリティ」は、最初に出版されて以降、猛烈に攻撃され、アイゼンクは(ほかにもいろいろあるが何よりも)『不可能な』結果を得たというかどで責められた。彼の研究はこのトピックについての後続のたくさんの議論から都合よく除外された(書誌的に同型なことは、アイゼンクはいくつかの大学で情報研究について話すことを禁じられたのである)。しかし、最近では、他の縦断(経時的)研究もパーソナリティが最良の寿命予言因子であることを明らかにしてきた。フリードマンとその同僚は、テルマンによって開始された数十年にわたる縦断研究のデータを用いて、喫煙や飲酒の効果を加味してさえ、誠実性というパーソナリティ形質が(被験者の性別を除くと)生存の最良の予言因子であることを明らかにした。セルツァーは、フラミンガム研究においては、パーソナリティー特性を交絡因子に含めると喫煙と冠状動脈性心臓病との関係が消失することを示し、政治的な圧力がこうした情報を隠蔽することについて論評した。このような研究は、本書でアイゼンクによって用いられ、より小さな効果サイズを導くことになったパーソナリティ変数よりももっと広範な変数を使用したものである;同じような変数は、欝がその後の疾病、死亡の予言因子であるとした他の研究でも使用された。

1996年夏、アイゼンクに会ったとき少しは病弱に見えたけれども、活動的で変わらぬ使命感をもっていた。彼は、本書での研究が繰り返されることを願っていることを示した。不運なことに、このことは彼の生存中には不可能であった。本書は、彼の残した非常に大きな学術遺産の重要な一部である。それは、提示されているデータについてはもちろんのこと、科学的好奇心やリバタリアニズムの感性に対しても大いに賞賛すべきものである。
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テーマ : 研究者の生活 - ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : イデオロギー 利権 パーソナリティ

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